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水虫薬の有効成分比較ランキング

本当に効果がある成分は4種類

水虫薬の効き目を示す数値にMICというものがあります。これは「水虫の原因菌である白癬菌の増殖をとめるのにどれくらいの薬剤が必要か」というものを示したものです。MICが0に近いほど少ない量で効くという意味になるので、数値が小さいほど強力な成分ということになります。

また、下記に出てくるスイッチOTCとは、それまで医療機関でしか処方できなかった薬剤が、市販薬でも使用できるように許可されることです。この年が新しいほうが基本的には効果が高いといえます。

*解説中に出てくる白癬菌の種類について、詳しくは水虫の原因菌、白癬菌の種類を、
*イミダゾール系などの系について、詳しくはイミダゾール・アミンなどの系とは?をご覧ください。

ラノコナゾール

  • 紅色白癬菌へのMIC:0.00024~0.016μg/ml
  • 毛瘡白癬菌へのMIC:0.0005~0.004μg/ml
  • 鼠径表皮菌へのMIC:0.001μg/ml
  • カンジダ(Candida albicans)へのMIC:0.063~0.25μg/ml
  • 2006年スイッチOTC

ラノコナゾールは市販薬ではMICがもっとも小さい成分です。使用している市販薬はウィンダムのみで、ウィンダムは第一類医薬品のため薬剤師のいる薬店でしか購入できません

塩酸テルビナフィン

  • 紅色白癬菌へのMIC:0.002~0.25μg/ml
  • 毛瘡白癬菌へのMIC:0.001~0.06μg/ml
  • 鼠径表皮菌へのMIC:0.004μg/ml
  • カンジダ(Candida albicans)へのMIC:2~64(未満)μg/ml
  • 2002年スイッチOTC

ダマリングランデ、ラミシールなど多くの市販薬で使用されています。

塩酸ブテナフィン

  • 紅色白癬菌へのMIC:0.0015~0.025μg/ml
  • 毛瘡白癬菌へのMIC:0.006~0.025μg/ml
  • 2002年スイッチOTC

塩酸テルビナフィンと同程度の効き目を持ちます。特に白癬菌に対して働く物質で、カンジダにはほぼ効果がありません。ブテナロックなどで使用されています。

塩酸アモロルフィン

  • 紅色白癬菌へのMIC:0.0012~0.02μg/ml
  • 毛瘡白癬菌へのMIC:0.0012~0.08μg/ml
  • 鼠径表皮菌へのMIC:0.01~10μg/ml
  • カンジダ(Candida albicans)へのMIC:0.01~10μg/ml
  • 2002年スイッチOTC

モルホリン系の抗真菌薬で、ラノコナゾール、テルビナフィン、ブテナフィンとは働くメカニズムが異なります。(働くメカニズムについてはイミダゾール・アミンなどの系とは?をご覧ください。)

ダマリンエースで使用されており、カンジダにも良く効きます。

ルリコナゾール

  • 紅色白癬菌へのMIC:0.00012~0.004μg/ml
  • 毛瘡白癬菌へのMIC:0.00024~0.002μg/ml
  • 鼠径表皮菌へのMIC:0.001μg/ml
  • カンジダ(Candida albicans)へのMIC:0.031~0.25μg/ml
  • 医療用。市販薬では使用できません。

MICがラノコナゾール半分ほどという強力さ。治療期間も短縮でき、ビホナゾールなど第二世代真菌薬の半分程度の使用期間で治療できるという報告もされています。ただし医療用の薬にしか使用できないので市販薬では使われていません。

ラノコナゾール、テルビナフィン、ブテナフィン、アモロルフィンの効果は同じ

ラノコナゾール、テルビナフィン、ブテナフィン、アモロルフィンのどれかが使用されている水虫薬であれば効果に差はありません。

これは塩酸ブテナフィンのMICでも十分過ぎるほど小さな値で、「1000倍に薄めても効果がある」という値であるためです。

上記の成分は第三世代真菌薬といわれる効果の高い成分で以前は医療用でした。それがスイッチOTCで、塩酸テルビナフィン・塩酸ブテナフィン・塩酸アモロルフィンは2002年から、ラノコナゾールは2006年から市販薬でも使用可能となったもので効果はお墨付きです。


第二世代の有効成分

上記の第三世代真菌薬は必ず効果がでます。(正しい塗り方と、一定期間の継続使用は必要です)。また1日1回の使用でよいという手軽さも魅力です。

上記の成分以外、いわゆる第二世代の成分を使用した水虫薬は使用しないほうが良いでしょう。浸透力を売りにしているものもありますが、白癬菌の抑制力が弱いのでは意味がありません。私は使い続けても治らなかったのですから。

以下に第二世代を含む水虫薬の成分(抗真菌薬)も紹介しますので参考にしてください。

クロトリマゾール

  • 紅色白癬菌へのMIC:1.56μg/ml
  • 毛瘡白癬菌へのMIC:0.78μg/ml
  • カンジダ(Candida albicans)へのMIC:3.12μg/ml
  • イミダゾール系抗真菌薬の元祖。

エキサラミド

  • 1984年スイッチOTC

硝酸ミコナゾール

  • 紅色白癬菌へのMIC:0.32μg/ml
  • 毛瘡白癬菌へのMIC:0.16~0.63μg/ml
  • カンジダ(Candida albicans)へのMIC:0.08~5μg/ml
  • 1987年スイッチOTC

シクロピロクスオラミン

  • 1987年スイッチOTC

硝酸エコナゾール

  • 紅色白癬菌へのMIC:0.01~0.31μg/ml
  • 毛瘡白癬菌へのMIC:0.31~1.25μg/ml
  • カンジダ(Candida albicans)へのMIC:5~10μg/ml
  • 1988年スイッチOTC

トルシクラート

  • 紅色白癬菌へのMIC:0.1μg/ml
  • 毛瘡白癬菌へのMIC:0.1μg/ml
  • 鼠径表皮菌へのMIC:0.0125μg/ml
  • 1991年スイッチOTC

チオコナゾール

  • 1991年スイッチOTC

硝酸スルコナゾール

  • 紅色白癬菌へのMIC:0.2~6.25μg/ml
  • 毛瘡白癬菌へのMIC:0.39~1.56μg/ml
  • 鼠径表皮菌へのMIC:0.04~0.78μg/ml
  • カンジダ(Candida albicans)へのMIC:0.31~12.5μg/ml
  • 1983年スイッチOTC

硝酸オキシコナゾール

  • 1983年スイッチOTC
  • カンジダの薬として使用されています

ビホナゾール

  • 紅色白癬菌へのMIC:0.08μg/ml
  • 毛瘡白癬菌へのMIC:0.016~1μg/ml
  • 鼠径表皮菌へのMIC:0.13μg/ml
  • カンジダ(Candida albicans)へのMIC:0.5~4μg/ml
  • 第三世代登場前は主力だった抗真菌薬。
  • 1983年スイッチOTC

塩酸ネチコナゾール

  • 紅色白癬菌へのMIC:0.05~0.1μg/ml
  • 毛瘡白癬菌へのMIC:0.01~0.2μg/ml
  • 鼠径表皮菌へのMIC:0.012μg/ml
  • カンジダ(Candida albicans)へのMIC:6.25~25μg/ml
  • 2002年スイッチOTC

ネチコナゾールは第三世代の成分で1日1回の使用で効果が得られますが、2000年以降のスイッチOTCとしてはMICが高いです。

皮膚への刺激が低く、肌に優しいと開発時のレポートにありますが、どの成分も皮膚への刺激が低いから薬として使用できているもので、ネチコナゾールが特に低刺激であるという情報はありません。

特別な理由が無い限り、選ぶ必要は無いでしょう。


有効成分以外の成分

水虫薬には痒み止めや麻酔など、様々な成分も使われています。それら、有効成分以外の成分については水虫豆知識内の水虫薬の成分で解説しています。

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